密恋~貴方に触れたくて~
男性客は勿論、女性客にも笑顔で対応出来て店長に褒められた

やれば出来る

そんな風に自信が持てるようになったのは、優しい店長とスタッフのお陰だ


「月城さん
 笑顔が自然になってきたな」


関心、関心とばかりに言ってくれる優しい店長

接客業と言うのは、例えどんな暴君だろうと嫌な人だろうが、相手はお客様

無理難題をつきつられてもお客様だと思えば、必ず丁寧な言葉遣いと笑顔でお客様をお出迎えしお見送りをする

それに最近は慣れてきたせいもあって、笑顔が板に付いて来た

低姿勢で丁寧な言葉遣い、それと感謝の気持ちで接客をする

嫌でもって笑顔

上手く仮面をつけられるようになって、何を言われても笑顔を徹底して作るようにしているから、日常生活にも少なくても影響が表れるようになった

例えバスの中でも、お客様だと思えば良い

文句を言われ、ブスだと言われても笑顔で交わして相手に隙を見せないようになった

そのお陰で、今ではブスだと言われなくなってきている

まさに笑顔で相手を黙らせる作戦

笑顔の仮面は、そう簡単に崩れなくなってきた証だ


「お疲れ様でした♪」


閉店のレジ締めと、陳列整頓に掃除を終わらせSTAFF ROOMに戻った私は急いでエプロンをぬぎだした


「悠ちゃん、今日は急いでるね!!」

「あぁ~!!
 煙草は後で‥‥
 美咲ちゃんも急いで帰宅準備して!!」

「はい?
 どうしたの?」

「あっ、言い忘れてた!!
 美咲ちゃん、今日時間があったら友達に会ってくれる?
 美咲ちゃんに紹介したいんだ」


煙草を吸おうとした美咲ちゃんを慌てて制止し、驚いてる美咲ちゃんに事情を説明してなかった事に気付いた私は慌てて説明した


「へぇ~
 紹介ねぇ~」

「ん?」

「どんな人なのか楽しみだなぁ~」


ん?

何か美咲ちゃんニヤリと不適な笑みを浮かべてる

何で?

変な美咲ちゃん‥‥


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