密恋~貴方に触れたくて~
薄茶色の髪が夕焼けの陽を浴びてキラキラし、整った所謂世間からは美系と言われるような顔が私の目に飛び込んできた

綺麗‥‥

男の人なのに、凄く綺麗

それに、遠くで見たよりも身長が高い

180以上はありそうだ

思わず呆然と見惚れてしまった


「いいじゃん!!
 表向きはサッカー愛好会
 本来は酒好き愛好会ってヤツ?
 幹太だって入ってんだしよ~
 彼女だって、彼氏が一緒の方が良いだろ?」

「駄目だ
 駄目、駄目、駄目だぁ~
 あんなヤローばっかな場所に大事な彼女を入れるつもりは‥「入ります!!
 悠璃と一緒に入ります♪」

「おぃ‥‥
 何言って‥「じゃあ、決まりな!!」


入る?

決まり?

私も一緒に?

今、何が起きてるの?

テンポ良く飛び交う言葉に、私はついていけなかった


「よしっ!!
 なら、これに名前を書いて来て
 俺、明日はC棟の415室に朝から居っから、その紙を持って来てなっ!!」

「分かりましたぁ♪」

「じゃあな!!
 あっ、言い忘れたが愛好会の女ってお前達2人を入れても、5人しかいねぇ~からな!!」


口角を上げ笑った桐生蓮先輩

此れが、私と先輩の初めての出逢いだった


「はいっ
 これ悠璃の入部届け」


そう言って綺羅から手渡されたのは、桐生先輩がポケットから取り出したクシャクシャになった一枚の紙だった

なんで、こんなにボロボロなの?

今にも破れそうな紙


「綺羅‥‥
 マジで入るのか?」

「何で?
 駄目なの?
 幹太が入ってるのに、何で私は駄目なの?
 可笑しくない?」

「いや‥‥
 駄目って訳じゃないけど、ヤローばっかのサークルだしさ~
 酒ばっか飲んでるだろ‥‥
 だから危ないっつぅ~かさ~」

「幹太が居るなら私も悠璃も平気じゃん
 でも、何か不思議‥‥」

「何が?」

「桐生さんって、イケメンじゃん!!
 なのに、なんで女の子が少ないの?」

「それは‥‥」



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