曖昧

「撮ったの?」

 慎重に返す。

「当たり前じゃん。

 自分の彼女の写真撮ったって構わないだろう?

 待受画面にしょうかな?」

 能天気な声に、

「嫌・・・それだけは駄目」

 大声で叫んでしまう。

「そんなことするはず無いじゃん。

 自分の彼女の裸、誰にも見られたくないもん」

 その言葉にホッとしたが、このままじゃまずい。

 消去しなきゃ頭の中はそのことでいっぱいになった。
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