曖昧

 本当は佳奈が起き上がったと同時に起きていたが、

 佳奈の様子をこっそり観察していた。

 小さい体でコソコソ動き回る姿が可愛くて声を掛け損なった。

 それに大体佳奈の取る行動自体読めていた。

 こんなんじゃいつまでたっても普通のカップルを目指すのは

 遠い話しになりそうでため息が漏れる。

 
  実の所ずっと佳奈に片想いしていた影山

 あの日だって偶然隣の席になったわけじゃない。

 いつだって隣の席にいたはずなのに‥‥‥

 気付いてくれたのは、佳奈の隣にいつもいる千夏

 不思議な縁で千夏とも友達の友達なんて関係があった。

「そんなに好きなら告白してみたら」

「私が佳奈紹介してあげるよ」

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