曖昧
目が覚めた時には佳奈の姿はどこにも見当たらなかった。
いつもと同様一人きりの部屋の中は虚しい。
机の中から携帯を取り出すとメールを作成した。
残念、携帯二台持っているんだ。
佳奈が見たのは仕事用ね。
一人クスクス笑いながら送信ボタンを押す。
いつからこんなひねくれた性格になったんだろう?
そう思いながら熱いシャワーを頭から浴びた。
昨夜の酒も抜け頭の中はスッキリしているはずなのに
心の中はいつまでも虚しさが抜けなかった。