曖昧

「ウゴゴゴ‥‥‥」

 顔が真っ赤になり男の腕に噛み付こうとした瞬間

 体がフワリと浮いた。

「ちょっと本当に離して」

「ギャギャ煩い女だな」

 厚い胸板を佳奈の細い腕で何度も叩いてみてもびくともしない。

 
 ソファに上に下ろされやっと静かになった佳奈

 これがベットの上なら噛み付いてやろうと心の中で思っていたが

 佳奈は拍子抜けした。

 考えてみたら今更か‥‥‥妙な納得をしてしまい頬が真っ赤になる。

 
< 8 / 28 >

この作品をシェア

pagetop