同居人はNo.1ホストー3ー完
ベタ惚れ
「………………………………」
(………………………………)
重く張り詰めたような雰囲気……
お互いに睨み合う視線……
ただ今、大変なことになっています。
あたしの目の前で、お互いに睨み合う二人。
そう、それはー……
ホストNo.1の俺様、尚希と……ホストNo.2の白馬の王子、春綺君なのです。
何で、こんなことになったかと言うと……
それは、数時間前のことー………
(あっ、なっちゃんだぁ♪
なっちゃん、今日は僕を指名してくれるよねぇ?)
れおん君は、そう言ってあたしの腕にギュッとしがみ付いた。
(全く、お子様だな……れおんは。)
れおん君の頭をガシガシと触り馬鹿にするように言う徹夜。
(そうだぞ、れおん……
コイツは、店にまで来てイチャつきに来たんだ……
うざったいが、放っておけ……)
甲斐君は、相変わらず無表情な表情で眼鏡を触る。
「いや……別に………」
あたし、別に尚希に会いに来たじゃないよ??
いや、マジで。
徹夜と甲斐君は、まるであたしが見てえいないかのようにスルーをしている。