同居人はNo.1ホストー3ー完
「…………………………」
捺海のそんな姿を見て言葉が一つも出て来ない。
俺は、眠っている捺海の顔をただジッと見つめ立ち尽くしていた。
するとー……
ガラッ……
ノックもなしに、病室のドアを開け誰かが入って来た。
(あら?
アナタは………)
振り向くと、そこには白衣を着た40代ぐらいの女がいた。
見るからに、この女は先生らしい。
「あの、捺海は……」
すると、女は静かに眠っている捺海の顔をチラッと見て直ぐに俺の方を見る。
(ちょっといいかしら?)
そう言って女は、病室を出て行く。
女の行動を見る限り……捺海には聞かせたくない話なんだろう。
そう感じた俺は、緊張感と不安を抱えながら女の後を追いかけた。
俺と女は、診察室に入った。
看護士は、おらず二人だけの重く張り詰めた雰囲気になった。
(アナタが、尚希さん?)
「はい」