同居人はNo.1ホストー3ー完
両腕を伸ばし尚希の背中に回す。
「ごめん、不安にさせて。
あたし、どこにも行かないから。
だって、約束したじゃん」
あたしは、尚希の唇にソッと自分の唇を重ねた。
「………尚希、好きだよ……」
「俺も……お前が、好きだ」
あたし達は、お互いの手を強く繋いだ。
ねぇ、尚希。
あたし、尚希の為なら何だって出来る。
尚希が、幸せになれるなら……あたし、嘘も付くし何だってする。
だって……尚希は、あたしに教えてくれたんだ。
人を信頼することや誰かを好きになること……そして、幸せを……
尚希は、空っぽのあたしに教えてくれた。
だからさっ、今度はあたしの番。
あたしは、尚希に抱かれながらあの時のことを思い出す。