同居人はNo.1ホストー3ー完
ーーーーー……………………
「何ですか?
条件って」
(尚希さんを大事に思っているのなら……凄く簡単なことです。
尚希さんと……
別れれば良いんです)
高宮さんは、ニッコリと微笑みあたしを見つめる。
どんな条件を出すかは、大体の予想は付いていた。
けど……やっぱり、予想していても戸惑ってしまう。
尚希と別れることを……
「尚希と別れたら……この店は、潰さないんですよね?」
あたしは、お気に入りのスカートの裾を握り締めて俯いた。
(えぇ、もちろん。
捺海さんが、尚希さんと別れてくれたら一切出だししません)
もう、そんなの………とっくにあたしの答えは決まっている。
「……………分かりました。
尚希と……別れます」
あたしは、重く感じる口をゆっくりと開け声を震わせながら答えた。
(捺海さん、本当に尚希さんのことが好きなのね。
でも、良い判断だとあたしは思うわ)