同居人はNo.1ホストー3ー完
だけど、何故か……怖かった。
今……この状況が、凄く怖くって仕方がなかった。
「何で、謝るの??」
(………ママ、もう駄目みたい。
捺海を守ってあげられないみたいなの)
この状況に理解していないあたしを見て、そんなことを言うママ。
さすがのあたしも……ママの言葉で、何となく分かった。
あたしも、幼いとはいえもう六歳だ。
ママの口から出た言葉くらい分かる。
「何言ってんの……ママ……
嫌だよ……」
(捺海の誕生日…祝ってあげられなくって……ママ……捺海が、保育園を卒業する姿……見たかったな……)
気付くとママは……
弱々しい声を出し、あたしの手を握っているママの手は微かに震えていた。
「捺海……ママといれるなら、何だってする……だから…ママ……捺海を…置いていかないでっ……」
あたしより大きなママの手を強く握り締めて涙声になるあたし。
(ごめんね…捺海……ママは、捺海を幸せにしなくちゃいけないのに……)