同居人はNo.1ホストー3ー完
そんな、あたしを引き止める男。
(ちょっ、待てよ捺海!
俺……捺海のことマジで、好きなんだよ。
だから、俺の嫌いな所があればー……)
「ハァー……」
女々しい……
男の女々しい言葉を聞いてそう思った。
あたしは、溜め息を漏らし背後にいる男の方を向いた。
「覚えてないの?
あたし、ちゃんとアンタに忠告したよね。
そう言う特別な感情や関係はあたしは一切求めないって。
あたし達は、お金と体だけで繋がったそれだけの関係)
そう……あたしは、ちゃんとこの男に言ったのだ。
あたしは、誰かと付き合う気は全くないと……そうちゃんと忠告した。
だけど、それを承知したのはこの男だ。
「もう、連絡とかして来ないでね。
じゃあ」
ガチャ……
(あっ、おい!
捺海!!)
あたしは、男の必死な呼び止めを無視し家を出た。
最近、買ったブランドバッグから携帯を出し電話帳を開く。