同居人はNo.1ホストー3ー完
最初で最後の手紙
ポカポカと温かい気温に真っ青な青い空。
優しい風が吹く度に花の香りが、漂い桜の花びらが儚く散る。
それは、まるで小さい頃あたしが好きだった……
儚く散るピンク色の桜で、染まった光景。
その季節が、来る度にあたしはある所に向かう。
そこはー……
「あたし……もう、17歳になったよ。
ママ……」
ママのお墓参り。
あたしは、お墓の前に座り両手を合わせママに話かける。
お墓に添えられている花は、ママが好きだった汚れのない純粋な真っ白な花。
花の香りに混ざる独特なお線香の香りが、あたしの鼻に伝わる。
もう、これで何回目だろうか……
ママのお墓参りに来るのは。
ママのお墓に添えられている物は、全てあたしが用意した。