同居人はNo.1ホストー3ー完
(本当はね、直ぐにでもお母さんからの手紙を渡したかったの。
だけど、タイミングが悪いのか捺海ちゃんと会う機会がなくってね……)
看護士と名乗る女は、そう言って自分のバッグを漁り……
(これ……お母さんから預かった手紙。
先生からの余命の宣告をされてお母さんが、直ぐに捺海ちゃん宛に書いたの)
あたしは、看護士と名乗る女の手にある一枚の白い封筒を受け取った。
「ありがとうございます……」
ママからの手紙を受け取ると看護士と名乗る女は、スッと立ち上がり……
(じゃあ、あたしはこれで。
これから、病院に行って仕事なの。
じゃあね……捺海ちゃん)
あたしにそう言い歩き出した看護士と名乗る女。
あたしは、その後ろ姿を見つめー……
「あの……!
ママは……後悔してませんでしたか?」
すると、看護士と名乗る女は歩くのをピタリとやめあたしの方を向いた。