同居人はNo.1ホストー3ー完
ありがとう
尚希side
俺は、気付いていた。
捺海は、俺に何かを隠していることを。
麗子に言われる前から、ずっと……
捺海は、自分の過去を話終わっても未だに俯いたまま。
よく見ると捺海の肩は、微かに震えていた。
「おい。大丈夫か…?」
「平気……」
平気。言っても見てるこっちが、平気じゃいられない。
平気?
どこが、平気なんだよ。
こいつ。また強がっていやがる。
「なぁ、俺ってそんな頼りねぇ?」
「えっ……?」
俺の突然の言葉に驚き俯いていた顔を上げる捺海。