同居人はNo.1ホストー3ー完






「だってよ。今、こうしてお前を抱き締められるのもー……お前と出逢えたのもー……



お前の両親が、捺海を産んでくれたからお前は俺といるんだろ?


だから、お前の両親には感謝してる」





あぁ……そうか……




あたしが、今こうして尚希のそばにいれるのはー……





ママのおかげなんだ。




ううん……違う。“ママ”だけじゃない。




ママとパパが、出逢い結ばれたから今……




あたしは、尚希に出逢えたんだ。




あたしは、大事なことを見落としていた。





もし、ママとパパが出逢えなかったら今あたしは尚希とこうしていなかったかもしれない。





尚希の甘い香りや優しく力強く抱き締める感覚も……全部。感じていたのはあたしじゃなかったかもしれないんだ。






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