同居人はNo.1ホストー3ー完
遅くまで仕事をしているせいか、未だに寝室で寝ている尚希。
お昼ご飯。出来たら起こしに行こかな……
そんなことを思いながら、器用に料理をしていくあたし。
なんだか、数日前のことが昔のことのような……つい最近のことのように思える。
そう思えるのは、今のこの生活に満足しているからだろう。
「出来た。あとはお皿に盛るだー……」
ギュッ……
「ぎゃあ……!」
なんとも色気のない声を出すあたしは、驚きのあまりに心臓が飛び出すかと思った。
色気のない声の次は、ため息が漏れチラッと後ろから抱き締める物体を見る。
「ハァー……いきなり何すんの。尚希……」
「……………………」
尚希の寝起きは、いつも完璧にしている姿とは程遠い。
いつもより目が細く。いつも整えている髪の毛は寝癖でボサッとしている。