同居人はNo.1ホストー3ー完
家出した頃より……明らかに痩せ肌も白くなって透き通る優しい声は今にも消えそうだった。
なにより……その頃より体が、弱っているように見える。
母親は、色白な細い手を伸ばし俺の頬に触れ顔をマジマジと見た。
「私にその顔をよく見せて。…………本当に尚希なのね。
もう何年ぶりかしら……見ない内に逞しくなって……
尚希が、こうして戻って来てくれるなんて私とっても嬉しいわ。
ずっと……アナタに会いたかったのっ……」
母親は、そう言って涙を流しながら俺の頬をゆっくり擦った。
俺は、なにも言わずただ今にも消えてしまいそうな母親を見つめた。