同居人はNo.1ホストー3ー完
きっと、俺のことを気にかけ嘘をついているんだろう。
けど俺は、本当のことを知りながらも知らないフリをした。
「今よりよくなったら久しぶりに海外に行きたいわ。
そうだ、尚希と“捺海”さん三人でー……あっ」
今……捺海って言ったか?
一瞬、聞き間違えかと思った。けど母親のしまったという顔を見て確信した。
なんで、捺海のことを知っているんだ?
俺は、捺海のことは小野原家の人間には一人も言っていない。
「なんで、アイツのこと……」
「尚希の誕生日パーティーの時……偶然、捺海さんと会ったの」