同居人はNo.1ホストー3ー完
「うーん……ちょっと、地味ね。
わたしには、似合わないわ。この服いらない」
「かしこまりました」
なんでも、自分の思い通りにしてきた。
わたしに逆らう人なんて一人もいない。
だって、わたしはー……高宮財閥の一人娘だから。
そして、わたしが9歳の頃。一人の男の子と出逢った。
「せいりゃく…けっこん?」
「そうよ。麗子ちゃんは政略結婚するの。
お相手は、あの世界的に有名なあの小野原財閥の跡取り息子さんなのよ!」
そう言われたわたしは、両親の言葉がよく分からなかった。
小さいわたしにとって、政略結婚とか婚約者とか……そんな難しい理解できなかった。