悪魔の君(仮)
感情にひたっていたら携帯がなった

隆二さんからだ

初めての仕事だ

色々学んできたから

普通にできた

初めてハッキングをした

初めて倉庫に乗り込んだ

初めてケンカをした

案外楽しいな(笑)

狂ったように人を殴った

お互いに血が出ている

明らかに相手のちの方が多い

あぁ~

私は犯人と同じことしてんだ

最低だな私は


仕事が終わると隆二さんから

電話が合った。

隆二さんと会うことになった

「どうだった?」

仕事の話か。

「大丈夫でした。」

「本当に?」

悲しそうな顔していた

「何でですか?」

「本当は君に会ったときからわかっていた。

君に感情がなくなっていたことも、

でも 心配させないようにいつも

作った笑顔を絶やさなかったことも

幼いながら頑張っていたよな

みゅーは」


「・・・。」


ばれていたのか。


「みゅーの人生はそんなに冷たいものなのか?

もう、みゅーは楽しいことはないのか?






そんなに私たちは信じられないか?


本当の家族のようになれないのか?」




私の中で何かが壊れた・・・。

頬に一つのしずくが垂れた



「隆二さん、私はもう大切なものは作りたくない



もう、誰も失いたくないんだよ。



隆二さんたちには本当によくしてもらった




大切な存在になりかけてた


でも、この心に空いた穴はそう簡単にふさがらない


大切な存在になりかけていた隆二さんだって


警察じゃん、命かけて仕事やってるんでしょ


いつ命を落とすかわからない


隆二さんまで私の前からいなくなったら


もう耐えられないよ」



もう、私にはポロポロ流れる涙を止められない



「そうか、でもな 」


そういってって隆二さんは私を抱き寄せた


「俺は、みゅーの前からいなくならない


みゅーのお父さんお母さんだって


みゅーの心の中にいるんだよ


いなくなったわけじゃない


ただ、みゅーのそばから少し遠いところから


みゅーの成長を見守っているんだよ


みゅーのお父さん達だって


本当は近くで見守っていたいと思う


でも、もうそれはできない


でもね、お父さん達今のみゅーのこと


心配なんじゃないかな?


昔のように笑ってほしい


昔のように大声で泣いてほしい

ってそう思ってるよ


きっと、



だから 少しずつでいい

私たちを大切な存在にしてほしい」


「わかったよ 隆二さん」


この時私に大切な存在ができた







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