危険な瞳に恋してる
Ⅰ章
処女(はじめて)の値段
「三万でどう?」
どきん
……心臓が、飛び出すかと思った。
ネオンのきらめく夜の街で。
わたしは、初めてサラリーマン風のオジサンに声をかけられた。
三万……
三万円と言ったら、わたしが親から貰うお小遣いの半年分だった。
それを、たったの一晩………で?
そんな大金が、わたしにつくなんて信じられなかった。
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