危険な瞳に恋してる
 紫音に、言われて

 確かに、よく考えてみたら。

 紫音が遊園地で乗り物に乗っている姿が想像出来ないや。

 でも、わたし、皆で遊ぶのも楽しいと思ったんだ。

 ジェットコースターや、観覧車。

 ポップコーン持って、皆で騒いで遊ぶのも……



 ……残念だけど。


 柴田に断りのメールを入れようと、携帯電話に手を伸ばした時、紫音にそっと手を掴まれた。


「……でも、そうか……遊園地か……
 それ、守屋がオレのために、考えてくれたんだろう?」

「うん……」

「……そして、出来れば、皆で遊園地に行きたい、って思ってる」

「まあ…ね」

 わたしの返事に、紫音は、ふっと、瞳の力を弱めて微笑んだ。

「……いいよ。
 やっぱり、遊園地、付き合ってやるよ」

「本当……!?」

「ああ。
 今、莫迦笑いした埋め合わせに、ってわけじゃないけどな」

 紫音は、片目を瞑った。
 
 
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