危険な瞳に恋してる
 

「「「うぁ~~すごい~~」」」

 思わず、また、三人の声が唱和する。

 預けてあった、黒い大きな紙袋の中からは、おいしそうな食べ物が一杯出てきた。

 サンドイッチに、から揚げ、ポテトサラダにウィンナー。

 どれも、手が込んでて、盛り付けが綺麗だった。

「すげー
 うめー
 おい、紫音。
 お前、絶対いいヨメさんになれるぞ。
 僕、このスクランブルエッグに惚れて。
 思わず、お前にプロポーズしそうになったよ……っていててて。
 ウソだよ、萌ちゃん。
 ウソだってば」


 まったく、もう。

 柴田たちに、笑っていると、紫音がそっと微笑んだ。

「それで、守屋は、何を食う?
 ぼんやりしていると宮下に全部食われるぞ?」

 やだ。

 それは、困るよ。

 わたしは、慌ててバスケットの中を覗くと。

 慎重にサンドイッチを選び出して、一口食べた。

「うわ……ホントに、美味しい~~」

 パンはふかふか、しっとりしていて。

 たまごはプルプル。

 レタスやトマトは、しゃっきり、きらきらしている。

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