危険な瞳に恋してる
 紫音にとって。

 わたしって、何だろう?

 正直。

 時々、怖いなって思うくらい。

 本気で、わたしのコト、好きでいてくれるのが、判る。

 だけど……

 紫音は、わたしのコト

 ……名前では絶対呼ばないのよ……ね?

 いつも。

 村崎先生でいるときだけじゃなく。

 紫音のときだって。

 わたしのコトは『守屋』って呼ぶ。

 それに。

 わたし、紫音のコト……

 ほとんど何も、知らないんだ。

 紫音は、あまりぺらぺらと喋るタイプじゃないけれど。

 それでも、判っていることは。

 成り行きで、知ったいくつかのことだけ。





 ……そして。




 紫音が、わたしのコト……

 どれだけ知っているのかも判らない……

 
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