危険な瞳に恋してる
Ⅵ章

わたしに、できるコト

 




 次の日。

 やっぱり、天気は悪く。

 真っ黒な雲が、わたしのサイテーな気分を更に倍増していた。

 のっけから始まる、あきらクン……

 ……いや、地理の宮下先生の授業に使う大型の地図を、ぼ~~っと用意していると。

 黒板の前で、思いきり、背中をど突かれた。

「柴田~~」

 このヒトは、何か、いいコトがあったらしい。

 顔だけじゃない。
 全身、全部が喜びで輝いていた。

「昨日は、やっぱり、春陽の記念日だったのかな……?
 イタかった?
 それとも……気持ち良かった……?
 紫音って器用だから、何気に上手そうだよね♪」

 すっごくアブないコトをにこにこ笑顔で発言する。


「な、ナニ言ってるのよ!!
 ナンにもなかったわよ!!!」

「ええ~~?
 だって、アレから行ったんでしょう?
 ……その、ホテル、へ……?」

「…………うん」

「……………で?」

「で?
 じゃないわよ!
 本当に何も無かったわよ!!」

 ……それどころじゃなかった……何て言えるハズもなく。

 え~~ウソ~~
 あんなに、盛り上がっていたのに~~

 と、しつこい柴田をいなして、反対に聞いた。

 
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