危険な瞳に恋してる
「え……?
 ハネムーン旅行……!?」

 驚いて、目を丸くするわたしに。

 紫音は、微笑み……

 ……今までになく、真剣な顔をして、言った。

「結婚してくれ……春陽。
 今すぐは、無理でも。
 お前がオトナになる頃には、オレもきっと、一人前になって、日本に帰ってくるから……
 そしたら二人、結婚して一緒に暮らそうぜ?」

「……紫音……!」

 わたしは、紫音の胸に飛び込んだ。

「……嬉しい……!」

 嬉しくて。

 嬉しくて。

 震えるわたしを、紫音は、ふわりと抱きしめた。

「目標さえ持っていれば。
 ……時間なんて、あっという間に過ぎる。
 春陽は……待っていてくれるか?」

「うん!
 紫音と長い間、会えないのは寂しいけれど……
 わたしは、待ってるよ……!」

『紫音と結婚して、一緒に暮らす』

 そんなことができるなら。

 わたしは、いつまでも待っているよ……!

 わたしの返事に、紫音は、微笑んだ。

「申し出を受けてくれてありがとう、春陽。
 オレも……
 こんなに嬉しいコトはない……
 けど……お前は一つ、思い違いをしている……」
 
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