ヒロシ君へのlove letter【短編】
次の日、思いきってヒロシに聞いてみた。

アイツの気持ちを知りたかった。

「ヒロシ、お前隠してること無いか?」

「…隠してること?そんなの無いよ。」

そう言ってヒロシは笑った。

この笑顔に落ちない女がいるわけない。

ヒロシは性格もいいし、かっこいいし、サッカー部のエースだし…モテるに決まってる。

ヒロシに比べ俺なんか、この見た目のせいでチャラ男だと勘違いされ…ギャルウケはいいが、大抵の女子から距離を置かれている気がする。

ヒロシに勝てるわけなんてねぇよな。

改めて実感。

「ヒロシ、単刀直入に聞くけど…好きな子出来た?」

「は?…んなわけ…ねぇだろ。」

そう言ったヒロシの顔は真っ赤だ。

やっぱりあの子のことが好きなんだな。

俺、めっちゃ可哀想な奴じゃん。
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