ヒロシ君へのlove letter【短編】
次の日の放課後。

やっぱりあの子はヒロシの下駄箱の前に立っている。

あの子の手には、またまた薄ピンク色の封筒。

はぁ…

あの子がため息をついた。

はぁ…

また、あの子がため息をついた。

そして彼女はまた諦めてしまったようで、カバンにラブレターをしまいこんだ…つもりでいたみたいだが、ヒロシの下駄箱の前に落ちてしまった。

あの子は全く気が付いていないようだ。

靴を履き替えようとしている。

やばい。

あんなところにあったら、誰かに捨てられてしまうかもしれない。

それか、落とし物に届けられてしまうかもしれない。

俺の体は自然と動いていた。

これが俺の試練なのかもしれない。

そんな気がしたから。
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