ヒロシ君へのlove letter【短編】
「リュウヤ…調子のんな。」

天使さん…いや、リュウヤさんを睨み付けているヒロシくん。

こんな怖いヒロシくんは初めて見た。

「…意気地無しに言われたくねーわ。」

「なんだとっ!」

ヒロシくんはリュウヤさんの胸ぐらを掴んだ。

私はその光景を、黙って見つめることしか出来ない。

「…俺はこの子が好きだ。」

リュウヤさんの目線は私に向いている。

…え……私?

ヒロシくんはリュウヤさんの胸ぐらを離した。

「…それはダメだ。」

ヒロシくんはリュウヤさんを真っ直ぐ見つめた。

「ダメだ…って、お前は保護者か。お前の許可なんかいらねぇよ。」

リュウヤさんも負けじとヒロシくんを真っ直ぐ見つめた。
< 23 / 31 >

この作品をシェア

pagetop