ヒロシ君へのlove letter【短編】
ガチャ

図書室のドアが開いて、誰かが入ってきた。

ヒロシくんは名残惜しそうに私から離れて、立ち上がった。

た…助かった。

私も急いで立ち上がる。

「もう図書室閉めていいわよ。」

入ってきたのは図書委員会の先生だった。

「わかりました、今閉めます。」

ヒロシくんは何事も無かったかのように帰る準備を始めた。

「…萌子ちゃん、なんか顔赤いわよ?」

「あ!なんか図書室暑くて!」

「…寒いくらいじゃない?」

「…あれ?熱でもあるのかなー…あは…は。」

ヒロシくんは私の必死な言い訳を聞いて、クスッと笑った。

ヒロシくんとの最後の図書当番は、とても刺激的なものとなった。


先生は先に職員室に戻ったので…図書室の鍵を閉めたヒロシくんは、周りに誰も居ないのを確認して…私にそっと囁いた。
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