ヒロシ君へのlove letter【短編】
「ヒロシくんへ…ふぅん。お前はヒロシくんが好きなのか。」

「ギャー!勝手に見ないで下さい!」

「封筒に書いてるんだし、見たんじゃなくて…見えたんだよ。」

最悪…。
こんなことになるなら、さっきもう下駄箱に入れとけばよかったぁ…。

私の視界が涙で揺れる。

「ちょっ!泣くなよ!俺が協力してやるから。」

「…グスッ……協力?」

「1人じゃ勇気が出ないだろ?俺が見守っててやる。」

そう言ってあっさりとラブレターを返してくれた。

これは私の試練なのかもしれない。

神様が私を試している気がした。

今入れないで、いつ入れるの?

「私…下駄箱に入れます!」

「…おぅ。」

そう言うと男の人はヒロシくんの下駄箱へ歩いていった。

その後ろを私はついていく。
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