アンサツシャ
シャリオ「相変わらず表情がないと言うか、堅物だな……」
独り言のようにボソッとシャリオが言う。
マスター「もう長い付き合いなんだから、今さらの事じゃねーだろ。
しかし、お前が店に女連れて来ないのは珍しいな」
時間も遅くなり暇になったのか、それを聞いていたマスターがカウンター越しに話しかけてきた。
シャリオ「うるせーな。ナンパ失敗したんだよ」
マスター「ハハッ、お前でも失敗することあるんだな。
まぁ、レインの奴にも事情があってそうなってんのかもな」
シャリオ「……そうかもな。
俺にも色々事情があってまたツケで……」
マスター「お前のそれは事情って言わねーよ。
レインもそうだが、そろそろツケ払え。
未払いが天文学的数字になる前にな」
シャリオ「またまたー。ちゃんと払いますよ。
今持ち合わせないから今度な」
マスター「ったく、いつもそのセリフ聞いてる気がするぜ」
呆れた感じでマスターが言った。