アンサツシャ
組織から渡されたカードをジェイトに差し込み、ジャックの家の見取り図を画面に出した。
その中でセキュリティの死角を探していく。
ある場所で画面を止め、レインはそこを拡大する。
完璧に見えるセキュリティだが、一ヵ所だけ監視カメラの死角になる場所をレインは見つけていた。
レインは車を降りて塀づたいに道を歩き、その場所まで歩いて移動する。
そこに着いて見てみると、他の場所のよりかなり高い塀がそびえ立っていた。
しかし、組織『グロリア』の特殊部隊なら誰でも飛び越えられるレベルの高さだ。
レインは屈みこんでジャンプし、かなり余裕がある感じで塀の上に着地した。
レインは庭の状態を確認し、塀から降りて庭に入る。
庭は和風な造りで、大きな庭石や池、木などがあり豪華な造りだ。
レインは木などで身を隠しながら庭を進んでいく。
「……」
その時話し声が聞こえ、レインは足を止めて身を庭石に隠した。
「今日はどうなってる?」
「すべて順調ですよジャック様」
庭石の影から静かに様子を見ると、髭面の太った男が庭にあるデッキで、ワイングラスを片手にくつろいでいるのが見えた。
ターゲットの護衛は二人。
余裕の表情で、レインは庭石から出た。