アンサツシャ


恋華「はい、これでしょ?」



 恋華は、玄関のドアを開けてジェイトを見せながら言った。



レイン「ああこれだ、よかった」



 レインは恋華からジェイトを受け取り、スーツの内ポケットにしまう。



レイン「……ちょっといいか?
人に聞かれるとマズイ事なんだが……」



恋華「え? ……うん」



 レインは、恋華の家の玄関まで入りドアを閉めた。


レイン「お前さっきデータ見たけど読めなかったって言ったよな?
じゃあ内容はわからないな?」



 レインがその事についてしつこく聞いたのは理由があった。
 組織の掟があるからだ。





『部外者が秘密を知った時は始末する』





恋華「さっき言ったじゃん、読めなかったって」



レイン「……そうか、ならいい。

じゃあな」



 レインはそう冷たく言い放ち、玄関のドアを開けようとした。
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