アンサツシャ


 駐車場に着いたレインは自分の車に向かって歩き、キーレスのボタンを押す。

 すると、一台の車のハザードランプが点灯した。



 鏡のように、辺りの景色が写り込む白く輝くボディに、威圧感のある丸型四灯式ヘッドランプのフロントマスク。
 車高を落とし、低く構えたボディに銀色に輝く大きなホイール。


 レインの愛車、Y三三型、日産セドリックだ。



 ドアを開け、レインは車に乗り込む。
 スピードメーターの前に置いていたサングラスをかけ、キーシリンダーに鍵を差し込み回した。

 エンジンがかかり、地響きがするような大きな排気音がマフラーから出る。

 車は駐車場を出て、太陽の光を反射させながら道路を走り出した。
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