アンサツシャ


 地下五階に着いたレインは、組織の総裁、フランドルと話す為に一番奥の部屋に向かう。

 広く長い通路を進んで行くと、正面に黒く大きな鉄のドアが見えてくる。
 レインはそのドアをノックして開けた。


 部屋の中はそんなに広くはなく、手下が壁際に何人か並んで立っていて、正面に大きなモニターがあるだけの何もない部屋だ。

 フランドル総裁は姿を見せることはなく、居場所もほんの一部の幹部しか知らない。

 モニターの照明がつき、画面にフランドルが写し出された。



フランドル「よく来たなNo.Ⅳよ。
さっそくだがお前に任務を命令する」



 立っていた手下は、資料が記憶されたカードをレインに手渡した。



フランドル「すべてはカードにデータとして入っている。
では……」



 そう言ってモニターの画面が消えた。


 レインは無言でカードを内ポケットに入れ、部屋から出た。
< 6 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop