アンサツシャ
地下五階に着いたレインは、組織の総裁、フランドルと話す為に一番奥の部屋に向かう。
広く長い通路を進んで行くと、正面に黒く大きな鉄のドアが見えてくる。
レインはそのドアをノックして開けた。
部屋の中はそんなに広くはなく、手下が壁際に何人か並んで立っていて、正面に大きなモニターがあるだけの何もない部屋だ。
フランドル総裁は姿を見せることはなく、居場所もほんの一部の幹部しか知らない。
モニターの照明がつき、画面にフランドルが写し出された。
フランドル「よく来たなNo.Ⅳよ。
さっそくだがお前に任務を命令する」
立っていた手下は、資料が記憶されたカードをレインに手渡した。
フランドル「すべてはカードにデータとして入っている。
では……」
そう言ってモニターの画面が消えた。
レインは無言でカードを内ポケットに入れ、部屋から出た。