君が綴る物語(仮)
「よっす、はーくと君っ。昨日の電話ぶりじゃねぇの」
そう軽い調子で言ってへらへらと笑うのは、俺の前の席に座るアイツ。
俺の幼馴染み兼理解者、猫崎水斗。
いかにもな、不良……というよりはホスト……?
なんか、あり得ないほど色気が半端ない。
不良よりホストの方が妥当だろう。
電話越しのアイツは、三年前から全くかわりない調子……いや、少し軽くなった気はしたけど……今、目の前にいるコイツの外見は明らかにおかしい。
肩にかかる長さの少し赤みがかった茶髪は三年前と変わってない。
その髪をハーフアップに結って、ピンで前髪を止めているのも……まぁ、よしとしよう。
問題は……その、制服の着方にあると俺は思う。