君が綴る物語(仮)
そう、俺は小学校六年生までこの街に住んでいた。
三年前、母親の再婚が決まり相手の住んでいる東京に引っ越す前までは、この街にある小学校の一つ通っていた。
一つといっても、小さい街なので街の中には西と東、二つの小学校しかない。
中学校は一つだけで、その二校の生徒が来る。
高校になると、公立校は隣街にある上に偏差値がかなり高い。
だから大抵の生徒は、街の中にある私立校、俺が今日から通うことになるこの学校に進学する。
私立といっても、授業料やその他諸々の費用が高くなく、何より自由な校風で校則がかなり緩い。
だから、たまに県外などからもどうしょうもない連中が来たりする。