Raindrop~Mikoto side
今年最大の山場であったソロコンサートを終えると、やっと街中の煌めくイルミネーションが目に映るようになって、足を止めた。
「もうクリスマスなのね……」
藍色に沈む並木通りを賑やかに飾、る光のページェントに目を細める。
クリスマス。
今年は特に予定はない。
ずっと忙しかったから、一人でゆっくり過ごすのも悪くはないのだけれど。
クリスマスは楽しい気分で過ごしたいと思う。
その後に立て続けに入っている婚約者との予定を思うと、どうしても気分が沈んでしまうから。
楽しく過ごして、気分を高揚させておきたい。
でもアキちゃんはずっとバイトだ。
他の友人たちもみんなしあわせな予定で埋まっている。
他に楽しく過ごせそうな人と言えば……。
冷えた濃紺の夜空を見上げ、浮かんだのは。
大人びた笑顔の和音くんだった。
「もうクリスマスなのね……」
藍色に沈む並木通りを賑やかに飾、る光のページェントに目を細める。
クリスマス。
今年は特に予定はない。
ずっと忙しかったから、一人でゆっくり過ごすのも悪くはないのだけれど。
クリスマスは楽しい気分で過ごしたいと思う。
その後に立て続けに入っている婚約者との予定を思うと、どうしても気分が沈んでしまうから。
楽しく過ごして、気分を高揚させておきたい。
でもアキちゃんはずっとバイトだ。
他の友人たちもみんなしあわせな予定で埋まっている。
他に楽しく過ごせそうな人と言えば……。
冷えた濃紺の夜空を見上げ、浮かんだのは。
大人びた笑顔の和音くんだった。