Raindrop~Mikoto side
と、冷や汗ダラダラになっていたら、花音ちゃんが目を覚ました。

ぱちっ、と大きな目を開けた花音ちゃんは、慌てたように起き上がり、テーブルの向こう側にいる私を見て。

うりゅー、と涙目になった。

「あ、あう、せんせー、ごめんなさい……」

ぷるぷる震えながらそう言う花音ちゃんは、どうやら眠ってしまったことを私に怒られると思っているらしい。

……もしかして、先に花音ちゃんが眠っていたのかしら。

私、記憶にないけれど。

「い、いいのよ、ほんの少しの時間だもの。そう、休み時間。学校で言う休み時間よ。だから大丈夫」

ね、と今にも泣きそうな花音ちゃんの頭を撫でる。

すると花音ちゃんは眉を八の字にして私を見て。

「……ありがとー、せんせー」

ほにゃっと、愛らしく微笑んだ。


……か、かわいい。

やっぱりお持ち帰りしたいわ、この子。


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