Raindrop～Mikoto side

何をしようとしているのだろう。

頭の中で、もうひとりの自分がそんなことは止めなさい、と警告する声が聞こえていた。

けれど、私は。

彼が、どんな顔で。

私とは違う人と、しあわせになろうとしているのか。


『確かめたい』


一瞬にしてそう思っていた。



巻き込んではいけない。

こんなにも素直で良い子たちを。

でも……彼らとなら。

彼らとなら、耐えられる気がした。


勇人さんのしあわせな姿を見届けて、自分の中でそれを消化して、その先へ踏み出す勇気を。

貰えそうな気がしたんだ。