詩集 闇の中の供物
君の美しさ



 君の美しさ


自由になるために
黒いレザーの拘束衣を着て
自由になるために
命を吹き飛ばすマシンを操る

全てを見るための
真っ黒なグラサンと
無理なメタモルフォーゼで
苦しみながら静かに悶える
細い身体

好きだよ
なにも知らないんだ
君のこと
きっと本当の君なんて
受け入れない
君が苦悩から解放されたら
そんな気持ち消え失せるんだ
だから決して交わらない
この幻の庭で

遠くから偽者の君を
ただ愛して

この至福に悶えて果てるまで

好きなんだ
僕をどうか笑ってくれ







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