詩集 闇の中の供物
人外天外魔法




 人外天外魔法


もうとっくに人じゃない
君と僕は
柔らかい内緒の毛並みと
秘密の足取りで
夢の中まで一緒に忍びこむ

君の大きな手は僕のもの
だからいつも触れている
後ろから抱きしめられるのが
いつものズルいやり方
首の後ろを噛まれ
押さえつけられる
獣の力と匂いに犯されて
僕は狂う
君は無邪気さの中の
最高のエロいスキル
共存しないその二つを
一体どこで融合させたの?

孤独な少年のアルケミスト
小さい君は頭の中に
厚い魔導書を持っていた
アンファンテリブル
“チート臭い手だけどね”
と君は笑う
真理は内側にあることすら
知っていて
だからいつも孤独だったと

猫は素晴らしいね
そうだその腰が…
君はそういいながら弄ぶ
泣いたら許してよ…
ダメかな?
そうだね
僕が泣くと君
欲情するんだった








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