僕は自分がどれだけ幸せかを知らない
「あけましておめでとうございます。」
「謹賀新年!あけおめ!ハッピニューイヤー!!」
アンタ酔いすぎだ。
ついに年が明けた。
「かたまっちー!!」
「たまごっちのノリで呼ばないでよ…」
「甘酒!!」
無邪気な笑顔で、どこから持ってきたかおぼん一杯に甘酒と思われる紙コップ。
「これ以上飲むなよ!!」
「けちー!」
「しかもコレ返せないのかよ…」
「まあまあ飲みなさいな。」
酔っ払いの親父…そう、まるでじいちゃんみたいだ。
「片っ端から飲み干してやる!!」
自棄呑みだ!!
「ふぁいとぉー!」
…。
……。
計14杯。
「死ぬ~~。」
ふらふらするよ?
なんでだろ~?
「ふにゃっ!?」
つまずく…。
あぁ~ダメだ。
茂みの中へと突入!!
狙ってるんじゃありません。勝手に足が…というより足が定まらない~。
ちょうど良い角度に生えた木が背中に当たる。
キャンプファイヤーみたいなかがり火だけが明るく輝いている。
「まぶしーー。」
まぶたが下がる。
眠い…。
ここで寝たら…凍死してしまう…。
「おやすみー。」
あぁ…もう天使が迎えに来た…。
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