僕は自分がどれだけ幸せかを知らない
………………。
クラスが…教室全体の音が消えた。
え?何?どうした?
「え?お前…。」
「何?俺がどうかした?」
隠されていた力が目覚めちゃった?
「髪型なら、これ小学生のときから伸びたらこんなになっちまうんだって。」
「いや、そこじゃねぇよ!!」
須山がつっこむ。
「へ?」
「お前…昨日まで僕っつってたじゃん?」
「そういや、小学生のときも俺が一人称だったな。」
「タイムスリップでもしたか?アハハ!!」
「かもな!!」
再び教室に音がよみがえる。
反響する笑い声。
この日、島井は学校を休んだ。
昨日連絡すると言って連絡が無いままだ。
あとで事情を調べてみるか…。
「島井?あぁ、風邪引いてるらしいぞ。」
何でも熱もかなりあったらしい。
帰ったら連絡をとってみようか。
「おっと、片町。」
監督に呼び止められる。
「なんですか?」
「会って風邪貰ったりするなよな。」
ここまでもあの俺の希望が響いているらしい。
いまさら言えない。
俺と島井は付き合ってなんかいませーん!!
午後八時。
練習から家路に着き、疲れを洗い流した後。
「もしもし?片町ですが…。」
『けほ!…洒冴君?』
「島井か?」
『私のケータイに電話かけてるんだから、誰が出るのよ。』
良かった。
元気みたいだ。
「風邪…大丈夫か?」
『うん。それより、洒冴君は明日だね。』
「ああ。負けらんねぇ。」
『頑張れ。』
「そっちもな。早く治せよ。風邪。」
『心配ないって。でも、明日は試合観に行くからね。』
「監督が言ってたぞ。マネージャーも休めって。」
『違うよ。』
「違わねぇよ。ま、一日くらい女子マネ1人の仕事量、一年生でやれるさ。」
『頼もしいね。でも、違うよ。』
「何がだよ。」
『観に行くの。』
「ダメだって。休め。」
『休めないよ。今まで洒冴君がしてきた努力。観たいもん。』
電話の向こうで鼻をすする音が聞こえる。
「…。」
言葉が詰まる。
『いいでしょ?』
断れるかっ!!
インポッシブルだろ!!
スゲぇミッションだ!?
「勝ちを見せてやる。」
『…楽しみにしてるね。』
ブツッ。
電話が切れる。
明日は土曜日。
絶対に負けられない。負けたくない。負けるわけにはいかない。
待ってろ真園学院。
一時期はそっちに行こうかと頑張ったが、正面からぶっ潰してやる。
負けを教えてやるんだ。
何の恨みも無いけどね。
クラスが…教室全体の音が消えた。
え?何?どうした?
「え?お前…。」
「何?俺がどうかした?」
隠されていた力が目覚めちゃった?
「髪型なら、これ小学生のときから伸びたらこんなになっちまうんだって。」
「いや、そこじゃねぇよ!!」
須山がつっこむ。
「へ?」
「お前…昨日まで僕っつってたじゃん?」
「そういや、小学生のときも俺が一人称だったな。」
「タイムスリップでもしたか?アハハ!!」
「かもな!!」
再び教室に音がよみがえる。
反響する笑い声。
この日、島井は学校を休んだ。
昨日連絡すると言って連絡が無いままだ。
あとで事情を調べてみるか…。
「島井?あぁ、風邪引いてるらしいぞ。」
何でも熱もかなりあったらしい。
帰ったら連絡をとってみようか。
「おっと、片町。」
監督に呼び止められる。
「なんですか?」
「会って風邪貰ったりするなよな。」
ここまでもあの俺の希望が響いているらしい。
いまさら言えない。
俺と島井は付き合ってなんかいませーん!!
午後八時。
練習から家路に着き、疲れを洗い流した後。
「もしもし?片町ですが…。」
『けほ!…洒冴君?』
「島井か?」
『私のケータイに電話かけてるんだから、誰が出るのよ。』
良かった。
元気みたいだ。
「風邪…大丈夫か?」
『うん。それより、洒冴君は明日だね。』
「ああ。負けらんねぇ。」
『頑張れ。』
「そっちもな。早く治せよ。風邪。」
『心配ないって。でも、明日は試合観に行くからね。』
「監督が言ってたぞ。マネージャーも休めって。」
『違うよ。』
「違わねぇよ。ま、一日くらい女子マネ1人の仕事量、一年生でやれるさ。」
『頼もしいね。でも、違うよ。』
「何がだよ。」
『観に行くの。』
「ダメだって。休め。」
『休めないよ。今まで洒冴君がしてきた努力。観たいもん。』
電話の向こうで鼻をすする音が聞こえる。
「…。」
言葉が詰まる。
『いいでしょ?』
断れるかっ!!
インポッシブルだろ!!
スゲぇミッションだ!?
「勝ちを見せてやる。」
『…楽しみにしてるね。』
ブツッ。
電話が切れる。
明日は土曜日。
絶対に負けられない。負けたくない。負けるわけにはいかない。
待ってろ真園学院。
一時期はそっちに行こうかと頑張ったが、正面からぶっ潰してやる。
負けを教えてやるんだ。
何の恨みも無いけどね。