The world is changed story
目を開けて、空を仰いだ後、
私は彼のいる家に入った。
「ちょっと着替えてきます。」
私以外の人が家の中にいるのに、着替えるのっていいのかな?
でも、この格好じゃ料理もできないし…。
まあいいか。
できるだけ急いで着替えを済まし、部屋に向かう。
「ごめんなさい、待たせて。」
「あのさ、俺も着替えていいかな。」
なんだか、人と同じ空間にこんなに長くいるのが久しぶりで、
どう接したらいいのかわからなくなってきた。
距離を保ちながら、距離を開け過ぎてもいけない。
うまくできる気がしない。
「どうぞ…、」
その場で上着を脱ぎ始める彼に、私は背中を向けた。
今日摘んできた草を取り出し、後ろを見ないように水で洗う。
冷やしてあった肉を取り出して、私は調理を始める。
「そういえばさ、名前、聞いてもいい?」
「デイムです。」
相手の名前も、聞いた方がいいのかな。
一応、聞かれたし、聞き返そうかな。