赤ずきんと黒ずきん。
赤×黒 双子の決戦.
≪ 森 中心の広場 ≫
───森の真ん中にある、ぽっかりとした広場。
自然と触れ合う事がまともに出来るのは、
此処だけである様な気がする。
・・・・・・今日の此処への用事。
その内容を詳しく話すには、
時は数刻前に遡る───
* 黒ずきん side *
「 To 赤ずきん
久しぶりに、中心の広場で遊びませんか?
私は先に広場へ行って、準備してます。
良かったら、動物の友達も連れてきて。
待ってるからね。
From 黒ずきん 」
そんな手紙を書いて、家のポストへと入れる。
そして、私は──広場へ直行。
・・・・・あの手紙。
私は、あの仔と遊ぶ気なんか無い。
あの手紙。
それは、
“ あの仔と 戦う為に ”
書いたものである。
・・・・・鈍感な妹の事だから、きっと・・・・・
羊やら何やら、連れてくるのでしょうね。
面白くなりそう・・・・ね。
─── さぁ、赤ずきん?
決戦の時よ ───
こう考えている、自分の心の何処かで、
“本当に良いの?”
そう呟く自分が居て。