seven kisses
潮風を受け、一歩先を歩く背中を見つめていたら、風太が不意に立ち止まって、急に振り返った。



「ねぇ、お前さ、俺が波に乗ってるトコ見るの好き?」

「うん、もちろん。」

「俺は、俺が乗ってるのを幸せそうに見てる、お前を見てるのが好き。」

「え?」

「だからさぁ.......。」

「うん.......。」

「つまりね、お前、いっつもニコニコしながら俺のこと見てんじゃん? だから、波待ちしながらお前見てると、何かリラックスするっていうか、安心するっていうか.......何だろ?とにかくホッとすんの。」

「ふ〜ん.......。」

「そういうの、すげーいいなぁって思ってさ。わかってくれる?」

「何となくは。でも、それ、すご〜く嬉しいかも。」

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