seven kisses
なのに、その数時間後、ひきつった笑顔の私とやたらとニコニコしている彼は、大展示場のカフェテラスで、何故か向かい合って座っていた。

わざとらしさは微塵もなくて、自然に振舞っているだけなのに、彼の仕草の一つ一つには、いちいち色気のようなものがつきまとう。

よく見るとハンサムだし、じっと見られると、何だかドキドキしてしまう.......



「美希さん、彼氏いないでしょ?」

「は? そ、そうだけど、いきなりそんなこと聞く?」

「だって、一人で生きていけますオーラ出してるから。」

「悪い!?」

「いや、悪くないけど、もったいないなぁって思って。」

「最近まで、いました。」

「じゃ、仕事頑張り過ぎちゃったんだ。」

「そ、それは..........。」

「でも、そういうのも素敵だと思うな。仕事してる時の美希さん、一生懸命でキラキラしてるし。」

「口が上手いのね。」

「正直なだけだよ。俺、嘘は言わないから。」

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